GMとルールの責任範囲

xenothさんにコメントを戴きました。


私の言葉の定義や用語選択がまずくて意図が伝わって無いのか、そもそも論理展開が無理があっておかしいのか
良く分からないので、もう一度書き直してみましょう。


おっと、その前に。


私は、TRPGシステムに一律な優劣をつけてる訳ではなく、どのシステムがどんな運用に向いているか、
何のルールがどんな影響を生むのかを検討して述べているだけで、個別攻撃の意図はありません。
ご不快になられた方がいたらごめんなさい。



セッションには「ルール(やデータ)で設定されてる部分」と「GMが設定する部分」があります。


この内、「GMが設定する部分」が多ければ、その分結果に対するGMの影響も大きくなります。


その為、セッションの結果に対して不満が出た場合GMの影響も大きくなるので、GMとしては
コンベなどの一期一会の場所では、セッション結果に不満が出ないようなバランスにしがちである
(全てではないし、仲間内でのセッションも除く)。


と言うのが、前回の主旨です、



具体例で行きましょう。(ネタバレを含みます)


D&D3.5eのリプレイである「若獅子の戦賦-雷鳴山編」ではボスキャラとして悪神グルームシュの化身が登場します。
アレは公式のデータがあり、部分改造するにも改造する為のルールが存在します。


アリアンロッドリプレイである「ノエルと蒼穹の未来」ではボスキャラに神竜ゾハールが登場します。
あのデータは、時のGMであるきくたけさんが用意した物です。


グルームシュの場合、PC達に勝つ可能性があるかどうかは、GM個人のバランス感覚とは無関係に、ルールやデータが保証しています。
それはGMがルールに定められた脅威度の敵を出しており、グルームシュのデータがゲームバランスに沿ってデザインされていれば、GM個人のバランス感覚に影響されません。


翻って、神竜ソハールにPC達に勝つ可能性があるかどうかは、GM個人のバランス感覚が保証しています。
神竜ソハールのHPを420点にするか600点にするかはGM次第になります。


勿論、GMは適切なバランスになるようにデータを用意するでしょうが、それはGMのバランス感覚に依存します。


※実際のリプレイでは、実に見事な(しかも偶然だけではない)バランス感覚を発揮したきくたけさんの腕が光り、大変スリリングなセッションを繰り広げられていました。



これらは、アリアンロッドでもDX3でも同じ事です。


オリジナルデータやルールを使用しなくても良いシステムの方が、GM個人のバランス感覚に対する信頼性に依存する量が少ないでしょう。


別に、DX2や、カオスフレアの戦闘が曖昧である、と言ってる訳ではありません。


ただ、オリジナルデータを作る事が多く、オリジナルデータが強すぎてセッションを壊さない様にする為にデータを弱めにする事が多いね、と言うだけの話です。


また、私はGMが適切なバランス感覚を持っていれば、DX2でガチ戦闘をする事も可能だとも可能だとも考えています。
というか、リプレイのガチさ(特に矢野GMさんガチさ)には戦慄しますね(笑)


○○○
以下、雑記


んー、信頼性、と言う言葉が悪かったかな?
勝利の可能性がデータ的に保障されているとか、書くべきだっただろうか。


ちなみに、私はルールやデータが多ければ多い方が良い、とは思ってません。
オリジナルデータを入れる事でGMの独創性が発揮されるのは素晴らしい事だし、正直D&D3.5eはルールやデータが多すぎてウザい事も多々あります(笑)
ただ、まぁ、傾向として、というか、システムの特性ってあるよね、って話です。



えーと、また大幅に主旨から外れますが、じゃんけんの例えで言うなら。


審判がいて「どっちが強いかは審判が判定する」というルールでジャンケンをしたなら、
通常のジャンケンよりはルール、データは更に少ない上に、システムは更に単純ですね。


このジャンケン(?)の結果は「審判が適切な判定をしている」という信頼が無いと成り立たないでしょう。


…うお、たとえ話が更に分かりにくくなった。スミマセン。