ルールブックの読み方


シャドウランの4版を読んでいて、つくづく思うのだけどシャドウランのルールブックは読み辛い。
というより、TRPGのルールブックは基本的に読み辛い。


これは別にDTPとか翻訳に問題があるという訳ではなくルルブの性質上、 避けがたい問題であると言えるかも知れない。


というか、シャドウランD&Dは流石にノウハウの蓄積があるせいか、かなり奇麗にまとまっているし、翻訳も望み得る最上クラスだろう。

国内外にあふれている読み辛いトンチキなルルブ作成者は爪の垢でも煎じて飲む必要があるんじゃなかろうか。


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でも、それでもTRPGのルールブックは読み辛い。


例えば、もうすぐ始まるD&Dのリプレイを読んで、または「D&Dという面白いゲームがある」と聞いて「じゃあルルブを読んでみよう」と 考えたD&D初心者さんの前に、和訳されているD&Dのルルブとサプリを山積みにするのは、単なるイジメだ(笑)


でも「これを読むだけで良いよ」とPHBを置くのも実は大差無い。
本好きな人やゲーマーには中々分かりづらい事だけど、あんな分厚くて、あんなでかい本なんて、ふつーの人は読まない。


それでも、特に「初めてだから頑張ろう」などと考える人は普段あんな本を読まないのに律儀に1ページ目から読み始めたりする。
「今日は時間があるから、きちんとルールブック読もう」とか考える。


もうこの時点で、彼/彼女は罠にはまっている(笑)


TRPGのルルブは、ルールブックというだけあって読み物じゃない。
立ち位置としては、小説よりも技術書に近い。
で、あれは、それ用の読み方と言う物が存在する。


せっかくだから、TRPGのルルブの読み方を書いてみようか。
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『ルールブックは読み飛ばすのが基本』


これはルールブックの最初のページに書くべきだと思うな(笑)


ルールブックは、頭から順に読むべきではない。
どうせ読んだところで、使わない知識はどんどん忘れちゃうもんだ。


ルールブックを読む時は、まず目次を見て各章の表題をみる。
んで、各章の最初の1,2ページをぱらぱらっと読む。
「だいたいどんな事が書いてあるか」というのだけ分かれば十分だ。


基本的にはこれで終わり。
あとは、必要になった時に必要な部分を読めば良い。



『ルールブックは再読しよう』


これもルールブックの最初に書いておくべきじゃないかな(笑)


どんなルールも大体は必要があって書かれているので、TRPGを遊び始めれば必要に迫られる時がある。
その時に、ルールブックを再読するのが"正しい"読み方と言える。
勿論、単に読みたくなったら、その時が必要な時だから読むのが正しい。


だいたいだね。情報に優先度をつけない方がおかしいのだ。
「事前にルルブを読めとは言わないけど、ゲームが面白かったらルルブ読んでね」くらいが程よいバランスじゃないかな。



実は、こんな事はTRPGのメーカーも気づいていて、気の利いたルールブックは既に「読み飛ばし」に対応してる。
重要な内容は最初にまとめられたり、太字になって強調されてるし、項目もほどほどの分量に分割されてまとめられている。
だから、あと必要なのは「読み飛ばし」と「再読」だけだ。



本当の事言えば、ルルブを頭から気合で読む人がいたって、それは全然かまわないし、実際は本の読み方なんて個人の好きにすれば良い。


でも読むのが辛くて投げ出したくなるなら、それは"正しい"読み方では無いと思うのだよ。
真面目な初心者さんへの助言として。