昔話:はじめてのプレイヤー


私がTRPGで始めてプレイヤーをしたのは、マスタリングしはじめて3ヶ月くらいたってからだったかな。
どこかの古城に襲う典型的なハック&スラッシュなシナリオでした。


その頃はむやみやたらとトラップに凝っていた時期でもあったので、滅茶苦茶なトラップに悲鳴を上げながら
ダンジョンを力ずくで突破していった物です。

そして、ついにボス戦。
最奥にいたまるっこいボスは、その右手の空気大砲と左手のヒラリマントを駆使してパーティをボコボコにしますが、
こちらにも城で手に入れた"ドラ●もんスレイヤー" 通称、ドラスレ!!(vsドラえ●ん+5だったかな)
かってない壮絶な戦いの火蓋は切って落とされたのです。


いいの! 子供だったの! お手本になるリプレイの存在も知らなかったし、先輩も1人もいなかったんから仕方ないの!


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その後、私たちは12の星座を象ったダンジョンにもぐり、金色のマジックアーマーを手に入れて邪教を崇める教皇
殴り倒し、各色のドラゴンが一本道ダンジョンに順番に出てくるドラゴンモードを潜り抜け、石仮面を身につけた
むやみに格闘戦が強くて回復力のある吸血鬼(名前はDI●)を粉砕しました。


・・・まぁ、子供のする事だからさ、大目に見てよ。


 念のため、補足しておくと全てクラシックD&Dでのお話です。
 ちなみに、本来のクラシックD&Dはギャグでもコメディでもない事をここに明記しておきます。


えーっと、私が覚えてるこのパーティの最後の戦いは、ガルガンチュア・ラージレットドラゴンとの
戦闘だったと思います。 パーティレベルがシーフが28LVくらいだったかな。


ドラゴンは自分のHPと同じダメージのブレスを吐く事が出来て、ラージレットドラゴンのHpは20d8。
ガルガンチュアモンスターになると、HPは8倍されるので160d8のダメージが初ターンに飛んできます。


まぁ、なんてーか瞬殺だったさ(^^; 
それを最後にリアル事情(引越しとか)もあってパーティは解散しました。


○○○
この頃になると、日本語版ドラゴンマガジンに代わって、オフィシャルD&Dマガジンという本が出始め、
ロードス島戦記というリプレイを知り(最終回の2回前だったかな、気づいたのは)クロちゃんのD&D
良く分かる本なんてのも読むようになり、『ハック&スラッシュ良くない。もっとロールプレイしよう』などと
言う意見が紙上を飛び交いました。
『一万人シーフ計画』*1なんてバカな話もあったな。



その頃、ようやく私もハック&スラッスの限りを尽したパワープレイに一息つき、ストーリー性という
TRPGの新たな面に目を向けられるようになりました。雑誌などの世論に流された、とも言いますが。


その後、私のマスタリングにもハック&スラッシュ以外の要素が組み込まれていくようになり、TRPGサークルに
入ったのを切っ掛けに、スペオペヒーローズやウィッチクエスト、ぱられる・ろーるで華を開きます。


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文字通り何も知らない状態から、システムの選択、プレイヤーへの啓蒙、ルールの選択などあらゆる事を自分の手で
行なっていたこの頃は、荒野に畑を作るような行いにも似て今から想像もつかない苦労だと思う。


でも振り替えると苦労した記憶は全然無い(努力はしたけど)
それはきっと『TRPGが好きで好きでどうしようもない』状態だったんだな、と思って少しうらやましい気分になる。
まぁ、今でもTRPGが好きなんだけどね。

*1:どんなダンジョンも一万人のシーフがいれば突破できる=力まかせだけでは芸が無い、という話