ロータスシティ マスタリングレポ

前回話したロータスシティのマスターをしてみたので、そのレポを。
ロータスシティで遊んでみようとする際の参考になればいいな。


オンセのレポは、実際の会話の記録が正確に残ってたから出来るだけ引用してみたのだが、正直読みにくかったので、今回は適当に端折って書く事にします。
○○○


●シナリオ作成


まずGMはセッション内容を決める為に、スタートカードと書かれた数枚のカードから一枚引きます。


カード内容は『PC達に市政府から**を調べるように依頼があった』
**は表にあわせてダイスを振ると「木の中の迷宮」。
これを踏まえて、このスタートカードから展開される事件のカードを抜き出してシャッフルし一枚抜き出します。


カード内容は『**の依頼でPC達を殺しに来る**』。
**をダイスで決めると「PCの1人を邪魔に思っているPCの肉親」と「超能力犯罪者」に決定した。


ふむ、なかなか楽しそうな展開だ。
特に捻りも無くこのまま行ってみよう。ゆえにセッション準備の手間はカード2枚引いてダイス3回振っただけ。楽だ。

●PC作成



GM:んじゃ、説明したとおりキャラクターカードを二枚引いてPCを作ってね。
   一応、人間のキャラクターカード1枚と、それ以外1枚を推奨します。
PL1:人間じゃないカードでも良いの?
GM:たとえば「メガネ/麦藁帽子」とかを選択する事もルール上は出来るけど、「メガネ/麦藁帽子」は動く事も話す事も出来ないんで、コマンドの大半が使えないか、行動する為の難易度がごっそりあがるよw
PL2:じゃあ、人間2枚ってのもダメなんだね。
GM:いや、厳密には不可能って訳でもない「かわいい妹/知的な女」をとって、「知的で可愛い妹」とかは十分ありえる(笑)
PL3:と言う事は「悲しい過去/絶望している」で、残留思念体としてふわふわと・・・w


もの凄い勢いでどうでも良い方向に話が飛んでいく我々。
暫くして正気に戻ったので、マジメにPCを作る事になる。


ちなみん、PCはこんな感じ。
武:熱血バカ
ミユ:武の妹。
備前:渋い男。
藤:知的な女。


●セッション開始。


そこは、永遠に続く空に浮かぶ、巨大な木。
そこ作られた、街。
昔はともかく、今は堕落し、快楽に煙る夢見る街。
その煙で前が見えない。そんな街。
ここはロータスシティ。 誰も彼もが、現実から逃げたがってる。



GM:君達は選ばれた市民が住む上の街でも、搾取される者達の住む下の街でもない、超能力者が隔離された楽園に住んでいる。
GM:君達は時折、政府に言われて汚れ仕事=犯罪超能力者の処理を引き受けている。
GM;という訳で、武の家にたむろしてる君達の元に馴染みのタケモト警部が来る所からセッション開始だ。


警部経由で市政府からの依頼で巨木の中にある迷宮の探索を依頼されたPC達。



GM:という訳で、今回の行動は移動関係推奨。それ以外は達成度が半分になるんで注意してね。
ミユ:迷宮に行く為のコマンド『手がかりを探す』とかは半分って事?
GM:状況によるね。迷宮に行く道が分からないとか、手がかりを探す事が迷宮に行く為に必須なら半分にならない。
藤:例えは『登攀』を使う為に、PLが勝手に迷宮の入り口が崖崩れて埋まってるとか言うのはあり?
GM:ダメ。 状況描写はGMがするので、GMの提供する範囲内でコマンドを選択して下さい。
ALL:了解。


で、作戦会議に入るが、とりあえず言ってみよう、という方向で落ち着く。



備前:(評価が高い=難易度が下がる)渋い『徒歩移動』ってどんなんだろうな。
GM:別にPC設定だけに拘る必要は無い。 戦術的に有効な行動というのも優れた演技として認められるから。
備前:なるほど。では背嚢を取り出し、ロープや懐中電灯、食料や水などを黙々と詰め込み「ダンジョン探索ならこれくらいはしないとな」と。
GM:
D&Dゲーマーはこれだからw 良いよ。評価は5.難易度は2点下がります。


という訳で迷宮前まで移動するPC達。



GM:迷宮の入り口は、かっての調査隊達のベースキャンプの跡があるが相当古いようだ。
   迷宮は暗闇に包まれ、いたる所が木の蔦に覆われている。



武:んじゃ、『明かりをつける』。
GM:あ、そんなコマンドあったなw いいよ。
武:では木の板と棒を取り出してゴシゴシと摩擦で火をつけようと・・・w
ミユ:お兄ちゃん! 懐中電灯あるでしょ!
備前:疲れ果てた頃にライターで火をつけてやろうw


ドタバタしつつも明かりをつけて中に乗り込むPC達。



GM:警戒移動は無しか。 では明かりを確保して迷宮に入った君達が広い空間に出た瞬間、ミシッという音と共に一抱えもある巨大な柱が君達の方に倒れ掛かってくる。
藤:そこで『シールドを張って守る』「やらせません!」


強力なシールドで弾かれる巨木。 その切り口は真新しく意図的な物だ。
誰かいるのか?とのミユの問いかけにも返事は無いが、その声に身を翻す人影がかすかに見えた。
慌てて追いかける一行。 しかし、突然PC達の足元がボコリと鈍い音を立てて崩れ落ちる。



武:『サイコキネシスで宙を飛ぶ』を使って相手の前まで飛ぶ! 「そこまでだ!」
GM:
君は本当に熱血バカだな。ok。評点5.難易度はー2だ。


この時点で調査に必要な達成度は稼いだので、次のシーンへ移行されます。


●死闘

GM:そこにいたのは君達と同じくらいの年の少年だ。
GM:彼はまっすぐ君達を指差し「お前が生きていると困る人がいるんだ。死んでもらうぞ」と言った。 戦闘だ!


まずは、小手調べに備前が『テレパシーで相手の思考を読む』事で相手の出方を読もうとするが。



GM:テレパシーを使用して気づくが相手も強力な超能力者らしく思考を読むのは難しい。
   難易度は−1だけして良いよ。


あえなく失敗。



備前:俺たちよりも格段に強力な超能力者だというのか!
GM:少年:甘いな、消し飛べ! (と、見えないサイコキネシスの波動がPCを襲う)
藤:「そうは行きません!」 (と『シールドを張って守る』に成功する)


一進一退の攻防。そこにミユが割ってはいる。



ミユ:「待って! なんでこんな事するの! 私たち同じ超能力者じゃない!」と『相手の話を聞く」で。
GM:OK. 成功? じゃあ少年は再びビシっと指を突き出し、武を指し示す。
GM:少年:そいつが悪いんだ。 楽園に行けばさっさと死ぬと思っていたのにのうのうと行き続けるお前に、我慢がならなくなったんだよ。 
   
お前の父親がな!



衝撃の展開。



GM:ところで、兄妹の筈なのに父親がミユを殺そうとしないという事から見て、
ミユと武は血が繋がってない兄妹というのはどうでしょう?
ALL:爆笑



武:よし! じゃあ『凹む』w 「お、親父が俺を殺そうとしていたなんて! ガーン!」
GM:あはははw。 まぁでも状況にあってるんで良いよ。 成功? 達成値も稼げたし良いプレイングだね。
GM:では、落ち込んでる武に向かって少年が巨大な光の槍を投げつける!
GM:少年:ようやく諦めがついたか。 じゃあ、死ね!



備前:ここは妹の出番だな。何とかしろ!
藤:こっちもさっき、せっかくだから『服が破れる』を使用を試みて失敗したから行動終ってるしなー(何してんだかw。
ミユ:出来る事あまりないんだよね。 あ、あった、これしかない。
『自爆』!(爆笑)


ショックを受けて崩れ落ちた武の前に立って両手を広げて必死に兄を庇うミユ。
巨大なサイコキネシスの光の槍は、なんの躊躇も無く少女の体を貫く!



ミユ:よし、大成功。 達成度5点ゲット!w
GM:良いけどなw 次の1順で4点稼ぎつつ『治療する』に成功しないと死ぬからねw
備前:ここは藤と協力して『治療する』べきか少しでも達成度を削るべきか・・。
藤:うーん。ここは安全策で『治療する』を二人がかりの方が良いんじゃない?
ミユ:あ、思いついた『残留思念』を使いますw


妹の死に呆然とする武を、ふっと暖かい何かが包む。 
思念体特有の透き通る姿をしたミユが武を優しく抱きしめている。



武:でも俺は
それに気づかず『一撃の賭け』を使って特攻します。
備前:待て待てw (コロコロ)  よし、成功。 「まて、まだお前の妹は死んでないぞ!」


ここでPL達の方針会議。
手堅く『超能力攻撃』すれば高い確率で達成値を稼ぎ敵を倒せるが、難易度自体は下がりにくい。
『一撃の賭け』は分は悪いが燃える(ぉw)ので、達成値は2点下がるだろう。
しばらく相談する物の「燃える展開が良い」との合意に至り、突撃する事に(ぉ〜ぃw
(ちなみに、論理的には『超能力攻撃』の方が成功率が高いのは皆承知である)



武:よくもミユを! 死ね!!
武:では、ダイス振ります。 とう!


 判定は非情にも失敗(爆笑)



GM:少年:ほざくな!
GM:迎え撃う少年もまた、強力なサイコキネシスを撃ち、周囲が直視できない光に包まれる。


そして、PC達のその後を知る者はいない。
○○○


んで、初プレイから全滅エンドw 何やってんだか。
とりあえず、きっとこの話は続編があって、続編は記憶喪失の妹が主役なんだ、という事に落ち着きました(ぉ。


ちなみに、このセッションの所要時間はPC作成を含めて1時間ちょっと。 軽い軽い。
PLからの感想としては「結構遊べるね」「あまった時間に遊んでもいいな」くらいの感じでした。


その他、PLの意見としては「コマンドが100個あっても、実際の状況で使えるコマンドが少ない」との話がありました。
とはいえ、それは今回のPCが全員一芸に秀でたデザインをしているせいもあるのですが。


GMとしては負荷が軽く遊びやすいシステムですが、PLの行動を上手く引き出してあげる為にGMからの誘導が不可欠だと思った。
もしかしたら、引き出しの少ないGMは最初少し戸惑うかも知れないけど恐らくすぐに慣れるでしょう。

また、かなり厳密なバランスを取ってあるらしく放っておいてもギリギリの展開になるので、ルールを越えた対応は暫くはしない方が良さそうです。


GMとしては一度遊んでおいて、またセッションには念のため持って行っても良いシステムだと思いました。