ロータスシティ プレレポ&解説

今回はTRPGのシステムのひとつ、ロータスシティを遊んだのでそのプレイレポを書いてみる。
一回はオンセでプレイヤーで、一回はオフセでGMだったので、今回はオンセでPLした話。
多少元のオンセの会話の順番を弄ったり削減してますが、そこはご容赦下さい。


○○○
まず、ロータスシティとは何か。
一言で言うなら、RPGamer Vol.11(9月発売)に付属する芝村氏デザインの超能力物TRPGシステムです。
その特徴は、準備時間0の手軽さだったり、コマンド選択性な点だったりするのですが、とりあえすプレイレポを読んでもらってから解説する事にして、今回は端折ります。


●PC作成
PC作成は簡単簡潔。 それぞれ能力値が記載されたキャラクターカードを2枚選択するだけです。
(例えば「キャラクターーカード:渋い男」+「キャラクターーカード:メガネ」とかね)
まぁ、それほど問題になるようなPC作成方法じゃないな、と思ったのですが。



PL1: はい。小さな動物を引きます
でみ : 渋い男を引きます
PL2: 病弱な子・女を引きます
PL3: 麦わら帽子を引きます
PL4: 知的・女を引きます
PL5: では、「絶望している」を引きます。


『お? ・・・まさかとは思うが、半分は人間じゃない、とかいう落ちは無いよね?』
勝手に不安になる私。 考えすぎだってば。
時計回りに一度、キャラクターカードを引くと、次は逆順にカードを引いていきます。



PL5: 熱血バカ、男を選びます。「絶望している/熱血バカ」です…。
PL4: では口紅を引きます
PL3: じゃあ冷たい子・男でお願いします
PL2: 「悲しい過去」を引きます。王道(笑)
でみ: えーっと、ではメガネで。


PL1:綺麗な声をとって、綺麗な声で鳴き、テレパシーで人間と意思疎通できる小動物にするのは許可されますか?>GM


やっぱり人外PCはいるのね(^^  GMいわく、人外PCはロールプレイが難しく他のPLに迷惑がかかりやすいとか。


PCを作成に前後して気がついたのですが、能力値の割り振りが2枚のカードによって選択されるので、選び方によっては偏ったPCや、どの方面も

平均的なPC(サマルトリアの王子)が出来ます。
どっちが良いと断定は出来ないのですが、一芸に秀でた方がプレイやしやすいかと。
また「絶望している/熱血バカ」とか「綺麗な歌声/小さな動物」とかは、演技が難しく難易度が下がり辛いので上級者向けのPCと言えるでしょう。
逆に言うと、能力値に加えて演技のしやすさも考慮してPCを作成するのが賢い選択ですね。


私の場合「メガネ/渋い男」なのでキャラ立ては容易で、中指でツツッとメガネを押し上げつつ渋い事言えば良いのね、と考えてました。 能力的にはテレポートに秀で、人間力、生活力、戦闘力は、ほどほどと言うPCです。


●セッション開始。


そこは、永遠に続く空に浮かぶ、巨大な木。
そこ作られた、街。
昔はともかく、今は堕落し、快楽に煙る夢見る街。
その煙で前が見えない。そんな街。
ここはロータスシティ。 誰も彼もが、現実から逃げたがってる。


GMの語りからセッション開始。ぐっと盛り上がります。
セッションオープニングは「辛い過去のある/病弱な少女」里子の友人であるカリンがPC達を呼び出すところから。



GM : ここは病室で、具体的には集中治療室だ。カリンは大きな管を何本もさされており、マスクをつけたまま、里子をみて微笑んだ。
GM : カリン:「お願い……あるの……」


予知能力者であるカリンは、自分が殺される事を予知し、その犯人を捕まえて欲しいと依頼する。



GM : カリン:
「ほっといても死ぬのにね」と、彼女は言った後目を細め、未来予知の映像を話した。


今まで、そして多分、そう遠くない未来に死ぬまで、そうやって予知しては犯罪超能力者を探り出して皆を導いている彼女の頼みを断れないPC達は犯人探しを引き受ける。
どちらにしろ、超能力者であると言う理由で隔離され、利用されるPCに犯罪超能力者の追跡を断る権利など無いのです。

●シーン1調査



GM : このシーンの目的:(事件解決のための)情報収集、あるいはそれに関連するもの、やりとり。達成値24。


ロータスシティでは、シーン毎に行う目的が明確化されている。まぁリサーチフェイズ(byFIERゲー)と同じようか物かな。
この達成値24を全員で削れば、シーンの目標達成となる。ちなみに行動順番は自由。
このシーンの行動は2順なので、6人で各自2回行動して達成値24という事は一回2点稼ぐ必要があるという事です。


まずは「口紅/知的な女」ツチヤが、「コマンドNo.22 テレパシーで心を読む」を使って、カリンの脳裏のイメージを拾おうと試みる。
コマンドは100種類用意されており、難易度と使用能力値、必要な演技の種類と使用できる条件、そして、大成功、成功、中間成功、失敗のそれぞれにおける達成値が書かれています。



ツチヤ 知的女 : ベッドに寝ている彼女のパサパサになった髪をそっとなでながら「すぐに見つけて来てあげるわ。その男の事、心の中に浮かべてくれる?」
GM : 評点は5、彼女はうなづきます。


演技が適切で効果的である場合評価が高くなり、評価5の場合は行動の為の難易度が2点下がります。



GM : さて難易度は1です。ツチヤのテレパスは6なんで1:6.


修正後の難易度とPCの能力の比を求め、それに応じた表でダイスを振ります。1:6の表だと1で失敗.2.3が中間。4,5が成功で6が大成功だったかな。
ダイスの結果は大成功で、達成値は3点削り残りは21. 
あわせて、血の気の多そうな赤い髪の毛の少年の姿がツチヤの脳裏に浮かびます。
ここで「綺麗な歌声/小さな動物」のモンソンが、コマンド45シンクロを試みます。



モンソン: 何かを読み取ったらしいツチヤにかけよって、くるくると身体を足元から回り上って、頭の上にのったところで、皆にテレパシーで映像を飛ばします(人間アンテナのイメージ)


このように、事態の進展によって使用できるコマンドの種類は、変化拡大していく訳ですね。
ちなみに、この時の判定結果は・・・。



GM : はい。評点は5です。これで難易度は1、能力6なんで6倍ですね。ダイスロールどうぞ。
ベィベル: みんなの脳裏を駆け抜ける、モンソンのアストラル体
モンソン : 1D6 → 1 = 1
ツチヤ : か、かわいい(笑)>もんそん
モンソン : ゲェーw
里子 : あう。
綾小路:渋い男メガネ : 可愛いけど、役に立ってないなw
GM : なんとなく超能力で伝えたけど、ちょっと違うような気がしなくもない(笑)
フユ  (麦わらクール): 可愛さに気をとられたんだな(笑)


ダイス目1で中間判定。微妙に違うイメージを飛ばしてしまいますw 愛嬌、愛嬌。
そして「絶望している/熱血バカ」ベィベル君の行動。



ベィベル: 62、サイコキネシスで空を飛ぶ で、情報収集を開始します。
GM : どこにいくの?>ベィベル


必然性の無い場合、コマンドは通常認められません。
逆に言えば、行き先によっては必然性が認められる訳です。



綾小路: 情報屋とのやり取りはできますか? 下の街でないなら移動をして。
ツチヤ: 「情報屋に話を聞きに、下の町まで『62サイコキネシスで空を飛ぶ』」とかならアリなのでは>ベィベルさん


こんな感じで仲間からフォローが入り下町に飛んでいく事に。
下町についた一行は、情報屋から情報を引き出そうと試みます。



綾小路:No10情報屋とやり取りをする/情報屋の手に幾らかつかませつつ「子供を捜している。超能力者だ」と慣れた態度で相手の容姿を話す。
GM : 評点は5です。難易度は2。 判定は1;4ですね。


No10情報屋とやり取りをするは、中間判定での達成度が0なので、1:4は微妙に不利です。
このような場合、未行動なPCは協力をする事が可能です。



フユ : 綾小路さんに協力します。生活力8です
GM : OKこれで1:7だ。


フユの生活力が8、綾小路が7なので、足して15.難易度が2なので1:8(端数切り上げ)なんだけど、判定の上限が1:7なのです。
この後、判定は成功したのですが・・・。



GM : 情報屋はくびをかしげます。
GM : 情報屋: いや、そう言うやつは知らないねえ。洗ってるが、記録にはない……。悪いが、ガセじゃねえのかい?



フユ : う。やっぱり病院かな。
綾小路: ・・・しまった。成功しても役に立つとは限らないのか。 誤算。
ツチヤ: いやまあ、達成値をゼロに出来なければいずれにせよゲームオーバーなので、良いかと^^;
里子 : ない範囲がわかるのも絞込みだし<意味


犯罪者なら下町にいるだろうという予想が外れて動揺する私。
でも、他の人の言うとおり達成値を削っているので、確実に目的に向かって進んでいるのは保証されています。
これは「どっちに進めばいいのかわからない」という事態を防止するシステムでもあります。



綾小路: そうか、まだ犯罪者じゃないって可能性も・・・て、登録されてない超能力者は犯罪者か。 登録されてる可能性も0じゃないか。


ツチヤ: 「あなた、楽園に裏切り者がいると言うつもりなの?」と綾小路をジロリと見ます

ベィベル: 「裏切ってきた人間達は幾らでもいただろう。ツチヤ、君らしくもないぞ」と、珍しく覇気のない声でたしなめましょう(いつもは窘められる側なのに(笑)
綾小路: (ツチヤにジロリと見られてそっと笑い、優しい声で) 「いないといいな」
フユ : (それを聞いてそっと笑っていよう(笑))
ツチヤ: 二人の男に言われてググっと口ごもります。二人より身長低いので、ちょっと上目づかいで、涙目(笑)
綾小路: (無言でツチヤの頭に手を置いて、髪をクシャっとする)
ベィベル : 「……ごめん、そんなつもりじゃなかったんだ」と、ツチヤに背を向けて更にブルーに(笑)。ベィベル少年の絶望のきっかけになった人物のことを、ぼんやりと考えていましょう…


だんだん興が乗ってきて、ロールプレイに勤しむ我々。
コマンドを使用するために演技をする内にPCに個性が生まれてきた、という事かな、



里子 : では、「2.魅力を使って異性から情報を聞く」で。
里子 : 相手の手をそっと掴んで心細げな声で言います。「お願いします。あなただけが頼りなんです。上の町へ入る方法……できるだけ、安全に入れる方法を教えてもらえませんか?」
GM : 情報屋は鼻の下を伸ばして口を開こうとした・・・
GM : ここで里子にテレパスが入る。
GM : 悲鳴だよ。 女の子の悲鳴だ。


・・・病弱な少女の色仕掛けってのも卑怯だよなぁと、ノンキに見ていた所、事態は風雲急を告げます。
皆が、あわてて楽園、その病院に戻ると、すでに惨劇は起きた後でした。
集中治療室は壁を破壊されており、ベッドの管は乱暴に取り外され、血が散乱しています。
そして、勿論、依頼者の姿はどこにも無い。
PTの面々は状況に動揺しつつもカリンの行方を含めて情報収集を続行する事に・・・。



モンソン : 74の超能力波感知します>モンソンが、急にピクッと鼻をくんくんさせて、超能力を感知したらしく、床の匂い(超能力の足跡または気配をたどって)急に走り出します。>演技>お願いします
GM : なるほど。>モンソン 評点はかわいいので5。難易度は2。
フユ : いいなあ、小動物(笑)
モンソン : 1D6 → 3 = 3
モンソン : あ゛ 中間だから達成0  かさねがさね申し訳ありません(涙)いまいちパッとしないぃ〜


発想は良いんですが微妙にダイス目が伴わないモンソンでありました。
とはいえ、大まかな超能力の波は捕らえ、街を出てどんどん郊外にでていく事を感知します。



ベィベル: ……よし、再度「C62 サイコキネシスで空を飛ぶ」を使用します。
ベィベル: 演技:「モンソン、俺と一緒に来てくれ!」 鼻をヒクヒクさせたモンソンが肩まで上ってきたところで、ベィベルは割れた窓からロータスシティの煙った空へ浮上します。「急げ、カリンはまだ、きっと生きているはずだ……!」
モンソン : じゃあ、また懐から鼻先で方向を示し、テレパシーで相手の行き先を伝えますね〜(ロールプレイ)
GM : リアルマスコットやのう。



ツチヤ: では、カリンちゃんからの誕生日の贈り物である口紅を両手でぎゅっと握り+
ツチヤ: 「カリンちゃん……どこにいるの……? ……お願い、答えて!」と 23離れている所にテレパシーを送る を実行します



パーティは、サイコキネシスで宙を飛んで犯人を追いかけ、テレパシーを駆使してカリンの行方を捜しますがカリンからの回答はありません。



里子 : では、私がいきましょう。「21.隠れている人間をテレパシーで探す」で。
里子 : 「みつからない……こっちじゃないの?……ううん、そんなことない。こっちだってモンソン言ったもの。……隠れてるのね」(目を閉じて、誰かの思念がないか意識を集中する)



GM : 里子は目を開いた。しかし・・・
GM : しかしなんということだろう。見えた映像はこの先の危険な廃墟の風景だ。


GM : そこに、一人たたずむ男がいる。青い髪だ。それが、里子の方を向いて、そこで映像は途切れた。


ここで達成値が目標に達した為、シーンは終了。 はたしてカリンは生きているのか。 青い髪の男とは一体・・・。



フユ : あら、なんもできんかった(笑)
綾小路: まぁ、戦力を温存した結果出番が無かったのは良い事です。 秘密兵器、秘密兵器(^^;


二人ほど未行動のままシーン終わったけど、まぁ良しとしましょう。


●シーン3 廃墟


君たちが足を踏み入れたのは、立ち入り禁止区域。木が腐り、枝が落ちたせいで街が破壊された、廃墟だ。
もう何年も使われていないらしく、人の気配はまったくない。
足元が、ぶよぶよしている。床が腐ってそうな気がする。
カリンの場所までたどりつくころはできるのだろうか。




モンソン : じゃあ17,徒歩移動で、動物ならではの動きでするすると先導してもいいでしょうか>GM
モンソン : ならば、先にかけて行って、するすると穴や隙間をつたって、安全そうなルートを見つけたら、もどってきて、くいくいとついて来いと仕草で示し、先に行きます。で、皆が来ないと、暗がりからピィと鳴いてせかす(演技)
GM : なるほど。動物だ。評点5.難易度は1です。
モンソン : 1D6 → 6 = 6
里子 : おー。
綾小路: やるやる。 ぐっ!(^^)b
ツチヤ: モンソン偉い! なでなで
フユ : すごい日だなあ(反動が怖い)
モンソン : 嬉しそうに鳴きます>なでなで
モンソン : やった!初めて皆の役にたてた気がします(笑) 達成値3


徒歩移動で立ち入り禁止地域を行く我々。



GM : 君たちはどんどん導かれて移動している。いやなにおいがする。
GM : 腐ったようなにおいだ。



ベィベル: よし、ではC16 「警戒移動」行ってよろしいでしょうか?
ベィベル: 演技:「匂うな……」 携帯ランプに火を灯そうとして、やめた。何か、足元からずるずると罠に引きこまれているような嫌なイメージが頭を離れなかった。/モンソンについていきながらも、神経を磨り減るくらいに尖らせ、四方を確認する。敵は……どこにいる?



GM : 警戒移動していたのは正解だったみたいだね。
GM : ぽと。 ぽと。 10cmほどのヒルが頭上から落ちてくる。
GM : 上を見上げると
巨大なヒルがいるよ。 10mくらいはある。

GM : まだ飛び掛ってはきてない。 いまのところは。



里子 : よし、逃げよう(笑)<ヒル
綾小路: うわーw
フユ : ギャー(笑)<ヒル
モンソン : ひ・・・ひる(怖)
ツチヤ: (ガタガタガタガタ 恐怖で体が動かない)
ベィベル: 慌てないで……解決策は残っているはずだ……」(ヒルを刺激させないよう、小声でみんなに言う。そして、硬直したツチヤの手を取ろうか)


突然の巨大ヒルに動揺するPL達w。



綾小路: C61 テレポートで逃げる、は可能ですか?
フユ : 「隠れてやり過ごす」は移動になりますか?
里子 : 飛ぶ前に飛ぶ方向をもうちょっと決められたら楽だと思うんだけど
綾小路: うん、良い手ですね>先に位置確定
ツチヤ: ツチヤも行動余ってますけど、誰かのサポートに回れるかな?
里子 : 46→31→61がいいかな?みんな単独でいけるなら
フユ : では「46.隠れてやり過ごす」で。テレポートはもっと危険な時に取っておいたらいいんではないかと
ベィベル: 隠れてやり過ごすは強力ですね。どこか、ヒルの手が届かないところまで移動してしまいましょう。


PL達は手早く相談し方針を決定すします。だいぶ慣れてきた感じです。



フユ : しっ、と指を口に当てて皆を先導します。音を立てないところを踏んで行きます。
GM : なるほど。(にやり)評点は4です。難易度は2になりますね。
GM : 1:4です。ダイスロールをどうぞ。
ベィベル: む、ツチヤさんも補助すると良いのでは? ああ、もう間に合わないか。
ツチヤ: ツチヤが協力します!
フユ : 行けー(泣) 1D6 → 3 = 3
GM : 成功ですね。3点。
GM : 貴方が最初隠れようとしたところは、ヒルの背中の上でした。
GM : ツチヤが声を立てずに恐慌したので、間一髪回避して別のところの隠れます。
フユ : ごふ。ごめんなさい…… 
ツチヤ: (今にも 58気を失う を宣言してしまいそう(笑))
フユ : そっぽむいて「……サンキュ」とお礼を(PC)>ツチヤさん あああありがとうございますー(泣)<PL


危機一髪で巨大ヒルを隠れてやり過ごす。 うーむ、危ないところだった。
そして、計画通り作戦を継続。



ベィベル: 「ちっ……上も下もヒルのサンドイッチかよ……」(ロール)
綾小路: 「ラチが開かないな。里子、相手の位置が絞り込めないか?一気に飛ぶぞ」(巨大なヒルを嫌そうに見ながら
里子 : 「うん」(こっくりと素直に頷く)
里子 : 「21.隠れている人間をテレパシーで探す」いきます。
里子 : 「怖かった……。……でも、探さなきゃ。もう一度……」(こちらを向いた男のイメージを思い出し、震えながらも「あんな怖い人にカリンちゃんは攫われたんだ」と必死に意識を集中して、周辺を探る)
里子 : 1D6 → 6 = 6   よし、ダイス目に助けられたー
GM : チィ。じゃない。大成功ですね。
GM : 里子はある方向を向きました。この先で、男が待ってます。


ダイス運も快調で、あとは最後にミスらないように手を打つだけです。



綾小路: C61テレポートで逃げる。  里子の示す方向に全員でヒルから青い髪の少年の所まで逃げます。
綾小路: 「じゃあここでお別れだ。俺達がただの人だったらお前らも飯が食えたのにな。残念だが俺達もお前と同じ化け物なのさ」(ヒルを奇妙な目で見ながら)
GM : 評点は5 難易度は1です。
綾小路: 1D6 → 4 = 4
GM : 成功だ。目の前にジャンプした。
GM : 青い髪の男は「来たか……などといっている」



里子 : ハードボイルドだー。おおー。
ベィベル: 英雄階級の狂気がピリッと効いてる。
綾小路: さすがにここまでお膳立てしてもらうと、失敗する要素が殆ど無い。 皆様のおかげです(ぺこり


演技で難易度が2点下がって1になった段階でダイス目によらず達成になってました。このシーンは作戦勝ちでしょうか。


●決戦

青い髪の男は髪を逆立てると、あなた方の周りの巨大な枝をどんどんへし折りながら手を伸ばし、貴方がたにむける。
ちなみに見える範囲ではカリンはいません。
今回も全員一巡です。達成度は10. 戦闘に関するものしか使えません。



達成度が10と言う事は6人だと1人2未満で、今までのシーンよりノルマは軽いです。
そこで私は「敵が弱すぎるな。何の裏があるのかな」と予想をしたのですが、それが後々の大失敗に繋がります。



モンソン : 24シールドを張る で倒れ来る巨木から皆をまもります。攻撃はみなさんにまかせた。よろしいでしょうか>GM
モンソン : 愛らしい普段のモンソンと変わって、野生の獣のように威嚇し、牙を剥き出しにし、毛を逆立て、前傾になって唸ると周囲の巨木をどんどん見えないの壁にあたったかのように弾けていきます(24の演技)
GM : モンソンさんの評点は5です。難易度は2


シールドは使える状況は限定されますが防御的な行動として効果的な為、難易度は下がりやすい傾向にある気がします。



モンソン : 1D6 → 6 = 6
モンソン : 獣のようなモンソンはお子様には見せられない表情で大活躍(笑) 達成4です
ツチヤ: うはー、モンソンえらい!
GM : このシールドはでかいな。
里子 : ダイス目良いねー
フユ : 了解です。 また6だー!
綾小路: 凄い。これで選択肢はかなり広がった。
ベィベル: モンソン、八面六臂だ。


モンソン大活躍。 一手目で達成度が10から6になり随分余裕がでます。




綾小路: ここで「手がかりを探す」なんてしてられないか。 カリンを先に確保したい所だけど。戦闘は、まぁベィベル君が5点稼いでくれるだろう、きっとw
里子 : あー。まだ生きてたら人質にされる?<カリンちゃん確保
フユ : それが心配<人質
綾小路: 明らかにまだ未入手の情報があるんで、戦闘だけにリソースをつぎ込む訳に行かないと思うのね。 戦ってる間に赤い髪の少年に殺されるとマヌケだし。


順調なので何かトラップではないかと疑い続ける私。 相当敵を舐めてます。
予知は赤い髪の少年だったので、目前の青い髪の男はカリンを赤い髪の少年から守ってるのかな、とか、単に駆け落ちとか余計な事に思い悩み続

けてます。



ツチヤ: 提案。ベィベルの拳をシールドで強化(26)して、41武器をつきつけて相手を降伏させる のはどうでしょう?
ベィベル: そうですね。サイコキネシスではなく戦闘力を使用する方向で考えていました。>ツチヤ
綾小路: あぁ、なるほどね 異議なし>ツチヤさん。
里子 : しかし、ロールの評定が5でも難易度は3だから、比率が厳しいー<降伏勧告


どうやって降伏させようかと考える人と、それに慎重案を出す人。



ツチヤ: では26シールドで拳を強化する をベィベルに唱えます
ツチヤ: 泣きそうな目をぐいとぬぐって、ベィベルを見つめ「あいつ……、ぶっとばしてよねっ!!!」と叫ぶ
ツチヤ: 1D6 → 1 = 1
ツチヤ: ぎゃー(笑)
綾小路: あはははは
GM : へへへ。
ベィベル: うおーなんてこった(笑) いやいや、ドンマイドンマイ!
里子 : あうー。ドンマイ。
フユ : ありゃん(笑)
モンソン : あうん。どんまいですよー


余裕を見せすぎたせいかダイスに見放されます。 逆に言うとダイス依存の不安定な行動だったと言う事なのですが、この時はまだ余裕があったのですが。



綾小路: でもまだ、残り4人だし何も無ければ余裕。  何も無いわけないけどさw
GM : どうかしらー(笑)
綾小路: 私がゲームする時には、GMに気を許さない事にしてるのでw


GM : 私はなんにもなくても楽観はできないと思うけどねえ。


GMからの優しいサポートがあったのですが、それを軽く流す私。



綾小路: では、私がC25空気をテレポートさせて攻撃します
綾小路: 「大した力の持ち主らしいが甘く見るなよ。 俺たちだって人間じゃないんだ」(軽く手を振ると見えない真空波が男を襲う
GM : 評点は3です。難易度は3. 1:3
綾小路: 1:3か。 33%でダメージはいらないな。


『これまでの感じだと難易度はだいたい2点下がるようだし、1点しか下がらなくても十分』などと状況を甘く見ていた私でしたが、サイコキネシスを使う男に真正面から真空波を撃つのはあまり効果的ではない為、当然難易度が下がらず焦ります。
同じ「空気をテレポートさせて攻撃」でも使い方によっては難易度一点くらい下げられたんだろうに、正面攻撃は失策だった。



綾小路: 1D6 → 2 = 2
GM : おっとテレポートはサイコキネシスで吹き飛ばされた。
GM : 青い髪の男:「無駄だ!」
ツチヤ: どんまい!
里子 : あー。
モンソン : 盛りあがってまいりました
フユ : どんまいー
ベィベル: む、なんて奴!
ツチヤ: 「いやあっ!」ぺたりと座り込む
GM : 残り3人で6.しかも戦闘向きでないのが二人。


ダイス運にも見放され、敵の強さ(直接攻撃での難易度の下がりにくさ)が明らかになった上に戦闘系PCは残り1名。
絶体絶命のピンチになる我々。



ベィベル: C19超能力攻撃 行きます。
ベィベル: 演技:(綾小路が、超能力勝負で負けた!? そんな……) ベィベルは心の中で焦っていた。(あいつと真っ向から念動勝負をしても勝てない? ならば……)
ベィベル: 演技:上から間断なく崩落してくる巨木から、モンソンは皆を守護し続けていた。そのシールドの境界線を、タイミングを見計らって飛び越えていく。宙に浮いた両脚は巨木の群れを巧みに捕まえ、次々と階段のように跳んで行く。
ベィベル: 演技: 綾小路が放った真空波をかき消し、粉塵が巻き上がった青髪の男の周囲──その頭上からベィベルは突撃を仕掛けた。
ベィベル: 「いっけぇぇぇぇ!」
GM : 評点は5、難易度は1.
GM : 1:7ですね。どうぞ。
ベィベル: はい、大成功です!
モンソン : おおー、素晴らしい!
フユ : やたー!
里子 : よし。
綾小路: これで私が立派なかませ犬としての役割を果たせた、とw ベィベル君、大感謝。 
ツチヤ: わーい!!


我々のPTの最大戦力であるベィベル君が巧みな作戦と行動で難易度を下げ、見事大成功を達成して達成度を4点削るのですが、これが我々のPTの最後の選択ミスとなります。 
この時点では、私はそのミスの大きさに気がついていなかったのですが・・・。



GM : (残りの二人の戦力から考えると、こりゃ勝率は50割きったな)


GM : 突撃は決まったが、青い髪の男は不屈の闘志で立ち上がってくる。
GM : 青い髪の男:「……死ねない……死ねるものか……」
GM : さて、残り二人、どうぞ



綾小路: 超能力攻撃で難易度がまったく下がらないとして、フユが6だから、1:2.中間で2ダメだから成功率50%か。


直前に超能力攻撃を使ってる為に発生するコマンドの連続使用禁止は、間に他の行動を入れて回避したとしても成功率は50%しかありません。



フユ : なんかすごく不穏な言葉が。 殴り掛かる、だと二人で10になりますが……
モンソン : 大成功狙いは怖いすね。成功で2削れるものなさそですか


殴りかかる狙いでは1:4になるけど大成功狙いなので厳しい。
ここに来て、戦闘行動のみしか達成度の削れない状態で、戦闘系ではない二人が出来る事が殆ど無い事に気づいて大騒ぎに。
必死でコマンド表をめくり、あーでもない、こーでもないと相談をします。



里子 : というわけで、殴るで協調か、自爆くらいしか選択肢がない。たぶん。


自爆は有効ではあるんですが、確実に死亡するのでやらせたくないのがほんとの所。
でも、それの使用を迷うくらい我々は追いつめられています。
二人で一点削るくらいは何とでもなるのですが、2点削るのは厳しいというギリギリライン。 厳しい。



ベィベル: (1と2の差がこんなに大きいとは……)
GM : そう言うゲームです(笑)
フユ : むちゃくちゃでかいですよね<1と2


GM : (プレイヤーの諸君は、今の瞬間を記憶すべきだな)


振り返ればここの小さな判断ミスやダイス運が重なって、このような窮地に追い詰められる。
自分達の自省の糧でもあり、TRPGの醍醐味でもある貴重な瞬間です。



里子 : んんんんー。とりあえず、宣言して考えよう<協調 「15.素手で殴りかかる」
里子 : 突撃したベィベルに相手が気を取られている間に生きてる人間とは思えない動きで静かに動き、おもむろに殴りかかります。カリンちゃんを返せ!「……人間の体のことなら、私は詳しいわよ?」
GM : 評点は設定の絡みもあるんで1点のはずなのですが・・・
GM : ところが今度の場合だけは5点として扱います。 難易度は1です。


強大なサイコキネシスを駆使する男に素手で殴りかかる病弱な少女。 普通なら評点1で難易度は上昇するはずなのですが何故か下がる。



フユ : 大成功以外は意味がない。協調する?
里子 : うん。駄目なら駄目で悔いはないよ。
綾小路: 普通に考えたら協調するしかないね。 ・・・協調しておいたら?
フユ : 私が決めていいなら殴る。
里子 : 1D6 → 4 = 4
里子 : よし。
綾小路: よし。ok。 さすがですね。
ベィベル: 成功! やったー!
モンソン : おおおおお!里子さんの想いが、そして魂がやどりましたね!
ベィベル: 笑。いや、勝者の余裕!>無駄なロールプレイ 
フユ : ああまたタイミング外した(笑) 協調してて良かった……


そこにフユの協調も入って判定を1:4まで持ち込み、何とか一撃を入れる事に成功します。
気づいてなかった設定とダイス運にも助けられましたが、何とかセッションクリア。 厳しかったー。



GM : ではエンドロールかな。
GM : さて、病弱な里子がへろへろと殴ろうとすると、やめて!と声が聞こえました。
GM : (これが評点5の正体) 出てきたのは、這ってくるカリンです。
GM : 青い髪の男はあわてて戦闘を中断し、カリンのもとへ走っています。抱き上げてます。
里子 : ……もしかして、脱走企ててた……?
GM : そうですね。カリンは自分が死んだことにして、脱走を企てていました。
GM : 彼女は外の世界にいきたかったのです。



ツチヤ: 「カ……カリンちゃん?」へなへなと座り込む。生きててほっとしたのと、状況がわけわからなくて放心。
綾小路: 『情報屋に何もでない訳だな」(大きなため息
フユ : ……行き場のない拳を下ろすタイミングがつかめない
ベィベル: (爆笑)>……行き場のない拳
ベィベル: いつもクールなはずのフユがげんなりしてるので、ポンと肩を叩いてうなずいてやります。
フユ : じゃあそれを機に拳を下ろします(笑)<ポン


放心するやら、自分のマヌケさを責めるやら、見事にやられてヘたる我々(^^



GM : さて、カリンは青い髪の男にしがみついたまま、離れます。いや、実際離れているのは男なんですが。
GM : カリン:「私を死んだことにしてほしかった……」
GM : 彼女はそう言うと、結局皆さんを害することもなく、青い髪の男に目配せします。



綾小路: 「・・・カリン、脱走する事の意味はわかってるんだな?」(ガリガリと頭をかきながら
ツチヤ: うわーん、自分が言った台詞が胸に刺さる(笑)>「楽園に裏切り者がいるとでもいうの!?」
ベィベル: その綾小路の言葉を聴いたのを機に、思い出したように突然俯いてしまいます。>ベィベル
フユ : いましたね(笑)身近に。<裏切り者
綾小路:狙ったかのような複線になりましたね。


何気なくセッション序盤でしたロールプレイが見事な複線になってて感心。偶然だけどね。



GM : 青い髪の男は壁に巨大な穴を開け、そこから飛び降りていきました。
里子 : 「カリンちゃん……待って。お別れくらいちゃんとさせてよ」
モンソン : キュ〜ンと、悲しそうに鳴いて見送ります 理解を示す
綾小路: 「テレポートで追えない事は無いが、別にそんな依頼は受けてないしな」(小さく肩をすくめ
フユ : 「依頼人は死亡、だな」とぼそっと。
GM : さて、ゲームはこれで終わりです。


○○○
という感じで我々のロータスシティ初セッションは終了しました。

超能力犯罪者の捜索から依頼者の死亡、立ち入り禁止地域への侵入に謎の第三の超能力者との死闘。そして実は生きていた依頼者。
今回は「超能力物セッション」の王道といえる感じで仕上がっていますが、これはGMがセッション直前にランダムで引いたカードでできたストーリーです。
事前準備0でここまで出来るのもロータスシティの特徴です。



今回のレポは、ロータスシティの解説としても書いてあるのでロールプレイの一部や相談を省いていますが、実際はもっと騒がしく楽しく遊んでいますので、機会があればプレーログを参照して頂けるとより理解して頂けるかも知れません。


ともあれ、とても楽しいセッションになりました。
これは勿論、GMや参加したPLさん達の腕にも依存しますが、少なくともロータスシティが遊ぶ価値のあるシステムである事の証明だと思います。
これを参考に、翌日私は友人を集めてオフでロータスシティのGMを行ったのですが、その顛末はまた次の機会でお話しましょう。


興味がある人はコマンド表だけ(RPGamerを買って)手に入れて、一度オンセをしてみれば良いんじゃないかな。私でよければお相手しますよ。
意外に普通のRPGであるという事と、戦術性やストーリー性にきっと驚くでしょう。
ロータスシティは、TRPGの要所を押さえた良いシステムです。


●追記
プレーログはこちらになります。
これは公開されているチャットログをある見学者ユーザーの方がゲーム参加者了解のもとに、読みやすく編集をして公開している物です。