マスタリングとしてのデータ改竄

好き勝手な事を適当に書いてる(だからどこにもリンクしてない)日記なので、別に他所様の
影響を受ける必要も無いのだが面白そうなので少し噂になってる表題の話題について書いてみよう。


○ ○ ○
この話題は「セッション中に敵が強すぎたり弱すぎたりした場合に、マスターはデータを
改竄したりダイス目をごまかしたりしても良いのか」という問題だ。


私のマスタリングの場合データの改竄は行なわない。
過去を振り返っても少なくとも敵を弱くした事は記憶に無いし、敵を強くした事も
数回あったか無かったかくらいだろうか。


勿論、このマスタリングは遊ぶルールによっても異なるので一概には言えないが、戦闘に
楽しみを求めるのであれば、データの改竄は私の趣味ではない。
一度でも(ルールを越えた)データ改竄をしてしまうと、私自身に緊張感が無くなるからだ。


私のマスタリングは基本的に「最後に勝っていれば良い」というスタンスなので、PCには
撤退を推奨している。
逃げられないような戦闘は基本的に用意しないし、逃げればその後で立て直して再戦も
可能なようにマスタリングをしている。
だからマスターとして「あ、強くしすぎた」と思った場合でも、データの改竄などは行なわず
精々「参考までに話しておくと、今逃走するとあーなってこーなって、これくらいの成功率で
これくらいの被害を受けつつ撤退できるよ」と告げるくらいだろうか。
もっとも私の場合、撤退の難易度はしょっちゅう言ってるので、それを全部聞いているとPCは
さっぱり戦闘に勝てなくなってしまうので、PLは自分で撤退の判断をしなければならない。


まぁ、現実問題としては中々死なないもんだけどね。 ギリギリまで追い込むとPCはしぶといと実感する。


○ ○ ○
他に手を抜く場合は、NPCの行動が私の考える最善手から多少遠ざかる形で反映される。
「頭に血が上ってるので目の前のOXを攻撃」くらいが私が行なうバランス調整になる。


こんなバランス感覚なので、慣れないシステムなんかでは時々PCは全滅する事になるが、そこには
「撤退するタイミング」が入っているのなら、私はさっぱり気にしない事にしている。


○ ○ ○
とはいえ、これは内輪向きな話で、他の人と遊ぶ場合には「撤退」に対する概念が違う場合があるので、
マスタリングの方針は変更される。

その場合、戦闘バランスは緩くなりPCが死亡する確率は大きく低下する。
その代わりに味方NPCに対する危険度は高いまま、となる。
PCが頭をあまり使わなくてもPCの生存には余り問題は無いが、そのツケは味方NPCが払うのだ。


これは自分のPCを傷つけられるのを嫌うPLがある一定数存在する為であり、PC死亡=負けという
考えの人と敵対しない為の安全弁な訳だ。


○ ○ ○
個人的な考えとしては「撤退の選択肢」の無い戦闘で、常に勝てるかどうかわからないような強敵を
出すのはかなり難しい問題だと思う。
撤退を考慮しないセッションなら、データ改善も止む得ないんじゃないかな。


逆に言うと「勝てなかったら逃げる」という選択をPLにもGMにも考慮して欲しいな、と思う。


○追記


この文章を書いてからある人のWebページを見に行ったら、あちこちから意見が来て大変盛り上がってて驚いた。
みんな色々思うところがあるんだなぁ。


ざっと目を通した感じ「セッションを楽しむ為の改竄なら黙認する」くらいが妥当なラインらしい。
回答をした人達はみんなGMとしての腕も経験もある人達だろうから、こういう結論になるのかな。
私も基本的には同じような立ち位置。
細かく言えば、私はコンベでは「セッションを楽しむ為の改竄なら黙認する」という感じだけど。


初めて会った、趣味嗜好性格の分からない相手といきなりガチンコセッションを挑むのは私的には
リスクが大きすぎる問題だと考えている。
特に初心者の人が混ざっているならデータを改竄してでもスリリングな戦闘を提供してあげたい。
勿論、その為にはバレるような改竄はせず絶対に隠し通すし、ばれない自信があるならダイスも誤魔かす。
ただ、基本がオープンダイスなんで振ったダイスの意味を弄るくらいだけどね。
(ダイスを振った後にカウント方法の右回り左回り決める、とかの事)


逆に経験者と顔見知りの場合は「逃げるって選択を忘れないでね」と言いつつだいたいはガチンコでボコる事になる。


で、追加でこんな話題が。(引用は一部削除)
>「GMのデータ改竄やダイス操作を認める」人たちは、PCのデータ改竄を認めるでしょうか。
>また、PLのダイスの操作を認めるでしょうか。
>PCのデータ改竄を、バレなければ良いと御考えでしょうか。PLのダイスの操作を、バレなければ良いと御考えでしょうか。
>「PCやPLの場合は認めない」と判断した方は、その認めない理由をGMに適用することはできないものでしょうか?
>あるいは、GMの改竄や操作を認めた時と同じ理由で、PLの場合も認めてあげることはできないでしょうか?


私の回答としては「GMや他のPLに分からないほど巧みに操作されたなら黙認。分かるなら不可」で
理由は上記と同じく「それが楽しいセッションにつながらないから」。
上手く騙してくれてるなら嘘を証明するのも困難なのでほっときますが、バレバレな操作は疑心暗鬼な雰囲気を生むだけだし、
バレバレなら証明するのも簡単なので追及し、改めてもらう。


そこにあるのは、指摘するのとしないの、どちらがセッションを楽しくするかという評価だけで他には何も無い。
私に言わせれば、GMは人当たりの良い独裁者であるべきで、PLの声に耳を傾ける必要はありますが多数決に従う必要も無く、
PL間の平等性は兎も角、PLとGMの平等性に拘る必要もない。
可能な限りルールに沿った対応を行い、必要と感じたらルールを越えた判断をするのがGM。
その結果PLに不満が募りセッションがつまらなければ、それはGMの腕が悪いのであり、GMの独裁権が否定される物では無い。


もっとも、独裁権は最後の最後に使うから意味があるんであって、常に振り回していては切れ味も鈍る。
その辺は良く考えて使って行きたい所だと、私自身自戒している点でもある。