ビギナーさんと遊ぶ企画(7月分)と遊ぶ理由。

ビギナーさん達と遊んで来たin7月
http://dnd.achoo.jp/beginner/08DAC_bit.html
すっかり定期開催が馴染んだなー(しみじみ)


Aさん TRPG初めて。誕生日にベーシックセットを貰ったので参加。
Bさん TRPG初めて。誕生日にベーシックセットをあげたので参加。
Cさん 3.5e初めて。10年ブランク。昔、赤箱やワースを遊んだ事がある。
Dさん 3.5e初めて。DMにも挑戦してみたい。
Eさん 3.5e3回くらい。 BITなどに参加中とか。


○○○
セッションは「TRPGとは?」「D&Dってどんなゲーム?」みたいな説明を軽く話し、細かいルールはセッション中にすることにしてゲーム開始。

人間の処理能力は意外に低いので、最初にまとめて説明とかしても中々頭に入らないのです。
実際に遊びながらなら、すぐに理解出来るしね。



プレロールドPCを簡単に解説して「魔法使いたい人」「敵を殴りたい人」「どわーふ萌えの人」「エルフ萌えの人」などと希望を聞き出してPCを配る。


ビギナーの人に直接「自由に選んでください」とか言っても、選ぶだけの基礎知識が無いので、その編はDMがフォローしておくのが定番です。



その後、プレロールドPCに肉付けをする。
「なぜ冒険に出たのか」「他のPCをどう思ってるか」などを会話の中から引っ張り出すと、世界観の説明をしつつPCの愛着を深めることが出来て良いのだ。


この辺、FEARげー(DXとか)はある程度はシステム化してるけど、D&Dは人力でフォローする必要がある。 ま、簡単な内容だけど。



出来たPC達は、やさぐれソーサラーと幼なじみアーチャーのエルフコンビ。
守銭奴ドワーフ戦士と、地元守備隊上がりのトリッパー、極貧家族を扶養中の軍人戦士という、微妙に住む世界の違う面々。
さて、どーなるかね。


○○○
まずは手分けして情報収集。


人との話し方なんてのはルールに詳しくなくても出来るので、それをしつつ「TRPGというゲーム」の雰囲気を伝え、幾つかの判定を通して基本的なルールを説明する。
続いて、移動中に軽い戦闘をして準備完了。



今回は灯台を調べに来たので、まずはじっくり観察から入るパーティ。
夜なのに明かりすらついてない灯台って怪しいからわからんでも無い。
しばらく見張ってると、遠くからパトロールに来たオーク3匹とオーガを発見する。
「結構強いよ」というDMの助言を元に先制射撃とスリープで敵を分断する作戦。
所が、実際にやってみると微妙にパーティ内の連携がギクシャクして、どのタイミングで移動すると射撃の邪魔にならないか、などを色々と相談する。
こういう他の人と相談する所が,TRPGが個人用ゲームと違う所だね。



なんやかんやでパトロール部隊を倒し捕虜を取ったPC達は、オーク海賊団が背後にいる事を聞き出す事が出来た。
敵は30匹近いオークと、オーガ2匹。ボスと副官という豪華なメンバーに驚くPC達。(勿論DMの戦力解説付き)
そりゃ、この戦力差じゃまともに戦って勝てる訳も無いからね。


途方に暮れつつも、まずは目前の灯台を調査すると、そこには灯台守り一家が惨殺された姿が。
オーク討つべし、と意気をあげるPC達。 もう後には引けないねぇ。



灯台に籠もって籠城戦や、夜討ちするなど活発に議論するPC達。
その最中にふと視線を外に投げると、灯台の外に明かりが見える。
そこにいたのは、灯台守りの友人だったリザードフォルクの姿がだった。


なんとか平和的話し合いに持ち込んだPC達は、リザードフォルクの部属の力を借りてオークを殲滅することを決定する。


具体的には、リザードフォルク達に敵の一部をおびき出してもらい、その間に敵本体を殲滅する。
狭い室内では飛び道具の利点が損なわれるので、建物の外で戦線を構築する。


・・・さて、それで上手くいくかなー(DM的楽しみ)



戦いは、ワラワラ出てくるオーク達をソーサラーが寝かせて分断し、その間に危険度の高そうな奴から仕留める展開になりました。


前回の戦闘の教訓を生かして射撃を邪魔しないように戦線を構築し、高いダイス目を駆使して、手早くオーガを仕留めるPC達に感心する。


むー、だが、戦士の身で、オークソーサラーのチャームパーソンが防げるか!
戦士A:意志+0だから14以上か・・・コロコロ・・・16。成功です。
・・・なかなかやるな。しかし次のラウンドを見よ!
戦士B:意志+0だから14以上・・・コロコロ・・・15。成功。
・・・ふふん。運がいいな。しかし、そのせいで返ってソーサラーの怖さが分かるまい。今回のラウンドも生き残ったから再びチャームだ!
戦士C:意志+0だから14以上・・・コロコロ・・・18。成功。
・・・やっぱりマジックミサイルでも撃つか(すごすご)


この後、オークソーサラーはPCソーサラーの執拗なマジックミサイルワンド攻撃に儚い命を散らすことになりました。



敵オークボスは4lvバーバリアン。
PC達が「勝てそうかな」と思いだしたタイミングで参戦する。


他のオーク達が戦線をぎりぎり維持してる間に、PC達をズバンズバンと切り倒す。
あっというまに戦闘はオーク側に有利になり、PL達の頭にも"全滅"の字がチラつきだす。
やー、流石に強いなー(他人事風)


DM:D&Dは、PCが全滅しても比較的批難されないシステムだよねー(さらっと)
PL:わー!!(喜んでいる訳ではない)


一段とダイスに気合いを、動きに神経と知力を結集するようになったPL達はなんとかオークボスのHPを削り続け、
あと1撃という処まで持ち込みますが、その時点でアタッカー2名は仲間を庇ってHPマイナスに突入中。


DM:そうだな。その攻撃を外したら倒れてる二人は多分死ぬね。運が悪いと全滅だ。
PL:そんな事、言わないでください〜。


そーいわれても、これがDMの楽しみだしなぁ(非道
まぁ結局、非道なDMより全力で勝負を挑んだPLの方がダイスの女神の加護を受けたらしく、さくっと一撃決めたのだけどね。


だいぶハラハラしましたが見事な大団円でセッションは終了。
参加者の皆様、お疲れ様でした。 私も楽しかったです。



○○○
こういうセッションをするとシミジミ感じるのは「ビギナーさん向けセッションをするという事はボランティアとかサービスな訳では全然ない」と言う事だ。


確かに「コンベを開くなら初心者卓を用意するべき」という考えは分かるし、この場合はサービスの一環だと思われても仕方がないのだけど、私が毎月毎月ビギナーさん向けセッションを行い、私たちが毎週毎週ビギナーさん向けセッションを開催しているのは、決してサービスを目的として行っている訳ではない。


その理由は「ビギナーさん向けセッションが楽しいから」というだけの話だ。
この感覚は「新人俳優の起用の理由」にちょっと似てるかも知れない。


ビギナーの人は「初めての体験」に特有の可能性と情熱を持っている。
これはDMとして対面していると、熱気がはっきりと感じられる。
そして、あっという間に上達する可能性にもあふれている。
それは物凄い武器だ。


そりゃあ確かにベテランのルールの把握力や阿吽の呼吸、広範な知識が面白いセッションを可能にする事は分かっているけど、ビギナーさんの武器はそれに匹敵する。


要するに、ツマらんベテランの相手をするより可能性と情熱に溢れるビギナーさんの相手をする方が遥かに楽しいと言う事だ(笑)


私自身「慣れによる感性の鈍化」「向上心の欠如」に気をつけて、より良いゲーマーにならんとなー。