究極のTRPG

栄えある初回の日記の題材は、ロールマスターです。


「・・・なんでロールマスターさ」と引かないで下さい。
「普通、アルアンロッドとか、せめてD&Dから語らない?」全く持って正論です。

でも、どうしてもロールマスターの話がしたいからこれを初回にしてしまいます。
いいじゃん、自分の日記なんだから。


ロールマスターは、最も洗練された究極のファンタジーTRPGの一つです。
その緻密極まるルールについては何年かTRPGをしている人なら、聞いた事があるのではないでしょうか。


「ロールマスターと言えば痛打表」という意見は、ロールマスターを知っている人間にとっては常識です。
ロールマスターは、様々な武器など毎に用意されている打撃表からその武器の特性に合ったダメージが
計上され、その結果クリティカル表を更に細かくしたような痛打表が適応されます。


例えばこんな感じ。
「すねへの攻撃で骨折する。行動に−50。打撃+12。2ラウンドの間麻痺して受けはできない。
軟骨に大きな損傷」
または
「心臓が破裂した。 3ラウンドのた打ち回った後死亡」


これをみて「うわー、緻密な戦闘だねぇ。臨場感が溢れて面白いな」と言う感想を抱くのは間違いでは
ありませんがまだ早計という物です。
ロールマスターの面白さはそんな物ではありません(断言)


ロールマスターには、大雑把に2000種類ほどの魔法があります。 
その中には当然治癒系魔法もあるのですが、魔法の総数が総数ですので治癒系魔法も細分化しています。
つまり「凍傷治し」は凍傷しか治せず「麻痺治し」は麻痺しか治せません。
それなのに、
上記のように受けるダメージは多彩を極め、しかもそのペナルティは大きく戦況を揺るがします。
この為、一般的なロールマスターでは、PC達は出血、骨折、打撲などを負ってひぃひぃ言いながら
戦うハメになります(PLは大笑いですが)


ですが、そこに登場するのが回復の超専門家、治療師(ヒーラー)です。
治療師は圧倒的な回復能力を持ちます。その能力はまさに桁違いで余裕で10倍、下手したら100倍
違うかも知れません。
ただし、治療師は基本的に自分のキズしか治せません。
・・・いや、まぁ殴りたい気持ち気持ちはわかりますが、もうちょっと待って下さい。
治療師にはもう一つ重要な能力、他人のキズを自分に移す技があるのです。
治療師は他者の傷を自分に移して治します。


格闘家:「おっしゃー、防御を捨てて攻撃専念だぁ! かかって来いやー!」
治療師:「ふざけんな! 痛いのは俺だぁ!」


戦士 :「こうなったら、損失を顧みず全員突撃だぁ!」
治療師:「まてぇ! 待ってくれ。 幾らなんでも それは痛すぎる〜」


こんな光景は日常茶飯事です。


治療師:「血がつかないようにローブから自分の右腕を出して、先に添え木をして包帯を巻いてから
 戦士の切り落とされた右腕を戦士の傷口に押し付けてから傷を転移させます」
戦士 :「お、直った。 もう全然痛くない。 やー、治療師って便利だなぁ」
治療師:「痛い!イタイ!!いたい!!  おわー、俺の血管が、神経が、筋肉が、骨がぁ!!
 まず腕が壊死しないように血管繋いで、次に骨。 痛いから神経は後にすればいいや。いてー」


治療風景はこんな感じです。
一般的な「2D6 ころころ。 7点回復〜」などに比べるとなんて迫力のある回復風景でしょう<ぉ
これはもう他者を癒したいという聖者にしか出来ないと言われるのも当然です。


・・・が、冒険を重ねていくと話も変わっていきます。


当然ながら、冒険を続け、腕を磨いていくと治療の技も上達していきます。
回復量も増大し、複雑骨折が治せる様になったり心臓や肺などの重要器官が治せる様になっていく訳です。
そして、苦労して身に着けた技を使ってみたくなるのは人間の性、治療師も例外ではありません。


治療師:「ねぇ。 ちょっと心臓を吹っ飛ばされてみない?」
格闘家:「ふざけんな! なんで俺が心臓吹っ飛ばされなきゃいけないんだ!」


治療師:「こうなったら、損失を顧みず全員突撃だぁ! 4,5人重傷になってみてくれ」
戦士 :「まてぇ! 待ってくれ。 幾らなんでも それは嫌だ〜」


こんなやり取りがされるようになり。


治療師:「滞在した村の怪我人を集め、無償で怪我を治します」
老婆(NPC):「おぉ。一瞬で怪我が治った。 聖者様じゃ、ありがたや、ありがたや」
治療師:「(あぶら汗を垂らしながら)・・・ふふっ、これが複雑骨折か。
 一度複雑骨折治しを使ってみたかったんだ」


治療風景もこんな感じになっていきます(^^;

一部で「聖者かマゾにしか出来ない」と言われていますが、私的にはこれは不正解だと思います。
治療師は、「聖者でマゾにしか出来ない」のが正解でしょう<ぉ〜ぃ


ロールマスターの痛打表は臨場感を出す為の飾りではありません。
戦闘を盛り上げる手段であり、なにより回復の存在と楽しさを満喫する為の手段です。
(3秒あれば心臓が破裂したって死なない可能性は十分あるのです(それもどうか)


「ロールマスターと言えば痛打表」で「痛打表と言えば治療師」。
つまり「ロールマスターと言えば治療師」<ぉ〜ぃ。


ロールマスターは、究極の回復役を楽しむ為のTRPGのルールです。
もしあなたがソードワールドアリアンロッドクレリックやアコライトを好んで
いるならロールマスターで治療師をしてみましょう。
新しい世界は直ぐそこで開いています。


TRPGって面白い。