DAC2008 攻城戦についての顛末

二日間で延べ360人を動員したD&Dのオンリーコン、DACが今年も無事終了しました。
http://dac2008.sakura.ne.jp/

関係者の皆様、参加者の皆様、ご苦労様でした。

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私は、今年のDACは1日目は「 - ゼンドリックの町を護れ!"ゼンドリック防衛線999"」という企画でDM参加をさせていただきました。


「ゼンドリック防衛線」<概要>
ゼンドリックのとある町が大きな災厄に見舞われた!様々なモンスター達が大挙して町に攻め入ってきたのだ!!<内容>
総勢36人の冒険者たちは時には集中したり、分散したりして町に降りかかる脅威と戦います。
http://dac2008.sakura.ne.jp/participate11.html



要するに、同時派生する複数のイベントをPL達で手分けして解決していく、ちょっとライブRPGっぽい企画物ですね。

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私の担当は「城壁」で、大規模な攻城戦を行いました。

>状況:
>荒れ地より先、丘の向こうからアンデッドの一軍が武器を手にゼンドルへ迫ってくる。
>これに対抗するには、巨人族の遺跡の跡を利用して作られた外壁を利用する他ない。
>ゼンドルではただちに町のいる冒険者たちを集めて防衛隊を組織する事にした。

セッションは、カルナシ・スケルトン、カルナシ・ゾンビ、そして後からはクォークラフト・ウォーフォージドが、合わせて120体ほど登場して街を襲撃してきます。
対するPC側は13-4人。
だいたい10倍ほどの敵の軍勢と戦う訳です。 うーん、燃える(^^

普通に遊ぶと重いので、DM側は優秀な指揮官をサブDMとして召喚して2人体制。 
戦場を左右で分担して6-7人ほどのPLさんを担当します。
(後は敵の移動力やAC、行動順序、HPなどを揃えたり、バンド用プレート用意したり)


セッションのコンセプトとしては「vs軍団戦闘」。

実は敵達の9割はPCを攻撃の攻撃より町への侵入を優先しており、PC達を攻撃しません。
圧倒的な数を背景に戦場を蹂躙してきます。
(とはいえ、多少は支援砲撃であるウィザードのファイアーボールや、遊撃部隊である大型スケルトンなどが暴れてはいましたが)

実際のセッションでは、”城塞”フィールドは4回に分けてイベントが発生し、その中の
2回がvs軍団戦闘となります。


●ゼンドル町攻城戦穵 蹂躙されしモノ
最初の軍勢はメインがアンデットオンリー。数にしておそよ100体。
その他に「ゾンビに<変装>した5lvウィザード」が支援砲撃要因として混じっています。

また、高さ10ftの城壁や幅20ft深さ10ftの川を攻略する為に、スケルトン達はジャンプ
ポーション(CL9)、ゾンビ達は10ftの梯子を持って参戦しました。

対して、6LVなPC達は、城壁の外にある錬金術士の家や立ち退きを拒否した頑固爺さんの家を守りながら、城壁の向こうに敵を入れない様に戦う事になります。


集まったPC達は13人。
バードの呪歌が圧倒的な効果を発揮する中(歌の影響を受けるPCが多いから)、スパイクド・チェイン持ちの戦士の大旋風が唸り、ソーサラーのファイアーボールが連発されてPC側がかなり有利に展開を進めます。
勿論、ターンアンデットも有効な手段として活躍しました。

ですが、何より(DMが)驚愕だったのがコントロール・アンデットの威力(笑)
そんな物を用意してくる人がいる事は想定してなかったよ(笑)
支配下に入ったアンデットを利用して敵の足止めなどをされたのは予想外でしたね。

結果として、PC側はさしたる被害も無く町を守り抜きました。


●ゼンドル町攻城戦穸 レギオン
お昼休みを挟んでのセカンドアタック。

今度はカルナシ・スケルトン、カルナシ・ゾンビにクォークラフト・ウォーフォージドを加えた総力戦。いよいよ本番です。

PC側は13人が参加しており、内訳はバード1人、前衛12人(笑)
いやいやいや。そのチーム編成はどうなのさ(笑)

再び圧倒的な戦力で敵の軍団は町へ侵攻し始めますが、今度のメンバーは《大旋風》や《薙ぎ払い》などの特技に乏しかったのか、ターンアンデットもファイアーボールも無いのが厳しかったのか、たちまち窮地に陥ります。

DM:ここで敵の軍勢のど真ん中に馬車が飛び込んできました。
  「おーい! 救援物資のヒーリングポーション100本分持ってきたぞー!」
PL:そんな所に出てくるな!(怒)

ただでさえ押されているPC達は補給物資の馬車も救助しなければならなくなります。

DM:更に敵の軍勢の奥に、巨大な投石マシーンが現れました。
  投石マシーンは毎ラウンド巨岩を街に打ちこみ破壊していきます。
PL:ちょっと待て!(怒)
更に、投石マシーンも何とかしなくてはならなくなります。

これに加えて「ゾンビに<変装>した5lvウィザード」も2人ずつ2回に分けて登場し、ファイアーボールを支援火力よろしくばら撒いていきます。

まさに地獄のような戦場でした(しみじみ)


PL達もその厳しさに気が付き、他のテーブルに「クレリックの救援求む!」「冒険者の中にファイアーボールを使える方はおいでになりませんか!?」などと助けを求めるのですが、むしろ他所の卓から「町で狙撃手を倒す人で募集!」「<情報収集>が得意な人希望!」などとかえって戦力を引き抜かれていく始末(笑)

ますます戦力が減少し、戦場には悲鳴が響きます。

その戦いの中でPL達は言いました。
「せめて救援物資だけでも確保しよう。回復リソースが無いと他所の卓の冒険者も死ぬ。もう町は守れないし」

町を見捨てたな(笑)

実際の処、後半は明らかに戦線が崩壊して守りきれる状態ではなかったので、その判断は仕方がなかったんですけどね(笑)

その後、他の卓で入手してきた「ライトニングボルト」などが炸裂し、戦士達が頑張って守りはした物の、10数体のスケルトン達が街に侵入し140人を超える犠牲者が出ます。
これは最終的な被害の20%を超える痛恨の出来事でした。


神の視点(DMの視点)から見ると、PC達の戦力分布から見て大敗は避けられなかったとは
思います。

DM側の予想としては、アンデット軍団相手ならターンアンデットなクレリックが活躍し、
ファイアーボールや《薙ぎ払い》が敵をせん滅し、アーチャーが敵のキーパーソンを狙撃するだろうと予想していたのですが、どれもほぼいませんでしたからね(^^;

普段のセッションと城壁を背にした防衛戦では明確に勝利条件が異なる為、その戦場に必要とされる要素も異なるので、そこの処がミスマッチを生んだのではと思います。

逆に言うと、この状態でも戦い続けるPC達は大したものでしたね。
あの救援物資が確保できなければ、企画自体がPC側の敗北で終わっていたでしょうし。


●ゼンドル町攻城戦窂 覇者
ここで切り札であるウォーフォージドタイタンが戦線に投入されます。しかも2体(笑)
PC達がアダマンティン武器の持ち込みが禁止されている状態での、ダメージ減少10/アダマンティンは、破滅的な猛威を振います。

一応、他のイベントでアダマンティン武器が手に入るイベントが用意されているのですが(だいたい20ヶ所中5か所くらいで)イベント開始時にいるPC達は誰一人として、アダマンティン武器は手に入れてないようです。

死闘再び。

海テーブルで入手してきたシージ・クラブ(簡易版)を盾に果敢に戦う冒険者達。

DM:他所の卓で仕留め損なったアローデーモンも参戦しますね。
PL:来るな!(怒)

圧倒的なパワーの前にPC達はバタバタと倒れていきましたが、それでも何とかウォーフォージド・タイタンの内一体を撃退し、他の敵も撤退させる事に成功します。
PCは6人ほど死にましたが(^^;


一応、アダマンティン武器も届けられたんですが、タイミングがちっと遅すぎましたね。
後は、まぁ、私の召集した前線指揮官が優秀過ぎたという事かも。
私のウォーフォージド・タイタンは倒されたし(笑)


その後、最終イベントがあってボス戦闘になだれ込むのですが、そこはまた後日機会があれば紹介しますね。

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前々から言ってみたかった「圧倒的ではないか、我が軍は!」というセリフも言えたし、
大規模な攻城戦も出来たので、中々楽しい企画でした。
PLさんも評判も上々のようでしたし(表に出る範囲は、ですが)

心残りと言えば、爆薬樽を抱えたゾンビを突撃させるのを忘れたくらいかな(笑)

ただ、このセッションをした後、物凄い疲れている自分を発見しました。
戦争って疲れるねぇ。

この状態で、私はDACの二日目、BITのビギナーさん卓のDMに挑むのでした。〈続く〉